スタッドレスタイヤ規制とは?冬用タイヤ規制とチェーン規制の違い

雪の山道を走る乗用車と空白の標識、「冬の規制の違い」の文字

当サイトは国土交通省・警察・JAF・日本自動車タイヤ協会(JATMA)など公的機関や団体の公開情報と、自動車・タイヤメーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。タイヤのサイズや指定空気圧、締め付けトルクは車種・年式によって異なるため、お乗りの車の取扱説明書や車体の表示で確認してください。冬用タイヤの規制やチェーン規制は道路・地域・時期で変わるため、お出かけ前に道路管理者や警察の最新情報を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

高速道路の情報板に「冬用タイヤ規制」の文字。スタッドレスを履いているけど、このまま進んで大丈夫?と不安になったことはありませんか。

結論から言うと、スタッドレスタイヤで走れるのは冬用タイヤ規制までです。チェーン規制が出ている区間は、スタッドレスを4本付けていてもチェーンがないと通れません。

この記事では、スタッドレスタイヤに関わる規制を3つに分けて、それぞれで走れるかどうかを紹介します。出かける前に、今のタイヤの側面に「STUDLESS」の表示があるか、チェーンを積んでいるかを確かめてみてください。

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目次

スタッドレスタイヤの規制は3つに分けて考える

先に結論

雪の時期の道路の規制は、「冬用タイヤ規制」「チェーン規制」「通行止め」の3つに分けると分かりやすくなります。スタッドレスで通れるのは冬用タイヤ規制だけで、チェーン規制ではチェーンが、通行止めでは通ること自体ができません。

『冬用タイヤ規制とチェーン規制って、何が違うの?』と思いますよね。名前が似ているので、混同している方も多いはずです。

まずは3つを並べて比べてみましょう。

冬用タイヤ規制・チェーン規制・通行止めの3つを、スタッドレスで走れるかとチェーンの要否で比べた図解
規制どんな時に出るかスタッドレスで走れるかチェーンは要るか
冬用タイヤ規制雪や凍結で滑りやすい時走れる(4本とも冬用タイヤ)冬用タイヤなら不要。夏タイヤならチェーンが要る
チェーン規制大雪特別警報や大雪の緊急発表が出るような、異例の大雪の時チェーンなしでは走れない要る
通行止め雪で通行が危ない時など走れないチェーンがあっても走れない

冬用タイヤ規制は「冬用タイヤかチェーン」

NEXCO西日本は、冬用タイヤ規制の時は、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤやスノータイヤなど)かタイヤチェーンなどの滑り止めを付けていない車は走れないと案内しています。必要な装置は都道府県によって違うそうです。

つまり、スタッドレスを4本付けていれば、チェーンがなくても走れる規制です。

チェーン規制は「スタッドレスでもチェーン」

チェーン規制は、異例の大雪の時に、指定された区間で行われる規制です。国土交通省は、スタッドレスタイヤを付けていても、チェーンを付けていない車はチェーン規制中に通れないとしています。

ここが一番の違いです。『スタッドレスなら何でも通れる』わけではないんですね。

通行止めと「予防的通行規制」

大雪の時は、チェーンを付けても通れない通行止めになることもあります。

国土交通省は、大雪の時に立ち往生が起きやすい場所などを「予防的通行規制区間」として選び、通行を止めて集中的に除雪する取り組みをしています。

令和7年度は全国243区間(約3,500km)です。チェーン規制とは別の制度なので、混同しないようにしておきましょう。

冬用タイヤ規制の中身と、都道府県ごとの決まり

先に結論

雪や凍結の道で滑り止めをする義務は、都道府県ごとの規則で決められています。中身は都道府県で違い、冬用タイヤの溝の減り方に条件を付けている県もあります。違反すると反則金の対象です。

冬用タイヤ規制とは別に、普段の道でも、雪や凍結がある時は滑り止めをする義務があります。

道路交通法では、運転する人は、都道府県の公安委員会が決めた事項を守らなければならないとされています。

これを受けて、各都道府県の規則に滑り止めの決まりが書かれているんです。JATMA(日本自動車タイヤ協会)によると、沖縄県には規定がありません。

都道府県で書き方が違う

例えば、次のように書き方や条件が違います。

都道府県規則の主な中身
東京都積雪や凍結で明らかに滑ると認められる道では、チェーンを付けるなど滑り止めをする
北海道積雪や凍結の道では、スノータイヤを全車輪に付けるか、チェーンを付けるなど滑り止めをする
長野県チェーンなら両側の後輪(前輪駆動なら前輪)、滑り止めのタイヤなら全輪
新潟県駆動輪のタイヤに鎖など、または全車輪に滑り止めの性能がある雪路用タイヤ
京都府滑り止めのスノータイヤは、凍結している道を除く
岩手県雪路用タイヤは、接地面の突起部が50パーセント以上すり減っていないものに限る

岩手県と同じように「50パーセント」の条件がある県は、宮城・秋田・山形・福島・石川・福井・兵庫・鳥取・広島です(JATMAの掲載による)。

チェーンを付ける輪も決まりがある

NEXCO中日本の案内では、冬用タイヤ規制の時、チェーンなら駆動輪に(一部の県は全車輪に)、冬用タイヤなら全車輪に付ける必要があります。

4WDの場合、チェーンを前と後ろのどちらに付けるかは車ごとに違います。取扱説明書で確かめておいてください。

スタッドレスでも「すり減っていれば」足りない

ここで気をつけたいのが、スタッドレスのすり減りです。

スタッドレスには、残り溝が新品時の50%になると出てくる「プラットホーム」という目印があります。JATMAは、プラットホームが出た冬用タイヤは、冬用としては使わないよう案内しています。

『スタッドレスを履いているから大丈夫』と思っていても、プラットホームが出ていたら、雪道で頼りにはできないということです。見方はスタッドレスタイヤのプラットフォームとはで紹介しています。

反則金の対象

滑り止めの措置をしない運転は、反則金の対象です。反則金は、大型車7千円、普通車(軽自動車を含む)6千円、二輪車6千円、原付5千円です(警視庁の一覧表・JATMAの掲載、2026年10月時点)。

チェーン規制の中身と、規制される区間

先に結論

チェーン規制は、2018年12月に新しくできた標識「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」による規制です。峠など、過去に雪で立ち往生や通行止めが起きた区間で、異例の大雪の時に行われます。

チェーン規制は、どこでも行われるわけではありません。国土交通省によると、急な上り下りがある峠など、過去に雪で立ち往生や通行止めが起きた場所のうち、チェーンを付け外しする場所や待つ場所がある区間で行われます。

目的は、チェーンを付けていれば通れるようにして、通行止めの時間を短くすることです。規制区間の手前で、チェーンを付けているかの確認が行われます。

規制される区間の一覧

国土交通省のページに載っている区間は、次の13区間です(2026年10月確認)。

道路区間
国道112号 月山道路(山形県)西川町月山沢〜鶴岡市田麦俣
国道138号(山梨県・静岡県)山中湖・須走
国道7号(新潟県)大須戸〜上大鳥
国道8号(福井県)あわら市熊坂〜笹岡
国道54号 赤名峠(広島県・島根県)赤名峠
国道56号 鳥坂峠(愛媛県)鳥坂峠
上信越道信濃町IC〜新井PA(上り線)
中央道須玉IC〜長坂IC
中央道飯田山本IC〜園原IC
北陸道丸岡IC〜加賀IC
北陸道木之本IC〜今庄IC
米子道湯原IC〜江府IC
浜田道大朝IC〜旭IC

区間は見直されることがあるので、出かける前に国土交通省や高速道路会社の案内で確かめてみてください。

なお、上の中央道と北陸道の4区間は、NEXCO中日本がチェーン規制を行う区間として案内している区間です。

4WDも対象。使えるチェーンと使えないもの

チェーン規制は、4WD車も対象です。国土交通省は理由として、下り坂で急ブレーキをかけた時に止まるまでの距離が長くなることを挙げています。

使えるチェーンと使えないものは、次のとおりです。

種類チェーン規制で使えるか
金属チェーン(金属製のチェーンやワイヤー)使える
ウレタン・ゴムチェーン(樹脂製)使える
布製カバー(特殊な繊維製)使える
スプレー式(薬剤を吹き付けるもの)使えない

布製カバーは国土交通省の案内で使える種類に入っています。

一方でJAFは、繊維製の滑り止めを「緊急用」と位置づけ、路面や走った距離で繊維が傷むと説明しています。チェーンの種類ごとの考え方はスタッドレスタイヤにチェーンは必要?で紹介しています。

オールシーズンやノーマル+チェーンは規制で通れる?

先に結論

スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤは、冬用タイヤ規制で走れるとJAFは説明しています。ただし、雪の降り方によっては走れないことがあり、チェーン規制ではチェーンが要ります。ノーマルタイヤは、チェーンを付ければ冬用タイヤ規制の道を走れます。

『オールシーズンでも通れる?』『夏タイヤにチェーンならいい?』という疑問はとても多いです。タイヤの種類と規制の組み合わせでまとめてみました。

タイヤの種類ごとに、冬用タイヤ規制とチェーン規制で通れるかをまとめた図解
タイヤ冬用タイヤ規制チェーン規制
スタッドレス(4本)走れるチェーンを付ければ走れる
オールシーズン(スノーフレークマーク付き)走れるとされる。雪の状況で走れないこともチェーンを付ければ走れる
オールシーズン(スノーフレークマークなし)走れないことがあるチェーンを付ければ走れる
ノーマル(夏タイヤ)+チェーン走れる走れる
ノーマル(夏タイヤ)のみ走れない走れない

オールシーズンは「マーク」と「雪の状況」しだい

スノーフレークマークは、山のモチーフに雪の結晶を組み合わせたマークです。厳しい雪の条件でも性能を発揮できる冬用タイヤと認められたタイヤに付けられます。

NEXCO中日本は、オールシーズンタイヤはある程度の雪道には対応できるものの、冬用タイヤより止まる性能が劣るため、降雪の状況によっては走れないことがあると案内しています。オールシーズンを選ぶ時の考え方はオールシーズンタイヤとスタッドレスの違いで紹介しています。

ノーマルタイヤ+チェーンの注意

夏タイヤにチェーンを付ければ、冬用タイヤ規制の道は走れます。ただし、チェーンは駆動輪に付けるのが基本で、付けない2輪は夏タイヤのままです。

JAFは、そのため下りのカーブなどで運転が難しい場面があると説明しています。JATMAは、チェーンを付けた時の速度を、金属製なら時速30km以下、非金属製なら時速50km以下としています。

規制が出ている道へ出かける前にしておくこと

先に結論

規制の情報と天気を出発前に確かめ、スタッドレスでもチェーンを積んでおくのが基本です。雪道では、規制が出ていなくても立ち往生に備えた準備をしておきましょう。

『スタッドレスだし、チェーンまでは要らないかな』と思う方もいますよね。

ただ、タイヤメーカーも、スタッドレスでも緊急脱出用にサイズに合ったチェーンを用意するよう勧めています。チェーン規制が出ると、スタッドレスでも通れないためです。

例えば、出発前の家族の会話なら、こんな感じです。

「スタッドレスに替えたから、チェーンは積まなくていいよね?」

「チェーン規制が出たら通れないし、急な坂で動けなくなった時にも使えるから、念のため積んでおこう」

積んでいても付け方が分からないと、いざという時に困ります。雪の季節の前に、家の前などで一度付けてみるのがおすすめです。

雪の地域へ出かける前のチェック
  • 道路の規制情報と天気を出発前に確かめる
  • タイヤの側面に「STUDLESS」などの表示があるか見る
  • プラットホームが出ていないか見る
  • タイヤのサイズに合ったチェーンを積み、一度付ける練習をしておく
  • 燃料を早めに入れておく
  • スコップ・毛布・飲み物を積んでおく

チェーンの付け方はタイヤチェーンの取り付け方で紹介しています。

出かけ方別の備え

どんな備えが要るかは、出かけ方によっても変わります。目安を表にしてみました。

出かけ方タイヤ積んでおきたいもの
年に数回だけ雪が降る地域で通勤スタッドレス4本チェーン、スコップ
冬にスキー場など雪山へ行くスタッドレス4本チェーン、スコップ、毛布、飲み物
雪の多い地域で毎日運転スタッドレス4本チェーン、スコップ、毛布、砂など
夏タイヤのまま、雪の日だけ乗る雪の日は運転を控えるのが無難どうしても乗るならチェーン

情報はどこで確かめる?

JAFは、目的地の雪の状況を数日前から調べ、道路の状況はJARTIC(日本道路交通情報センター)のホームページで確かめるよう勧めています。

NEXCO中日本も、出発前に道路交通情報と気象予測を確かめるよう案内しています。

規制が出ていなくても運転は慎重に

JAFのテスト(2017年2月・北海道の試験場・時速40kmからの急ブレーキ)では、圧雪路でスタッドレスが17.3m、ノーマルタイヤが29.9mでした。氷の路面では、スタッドレスでも78.5mかかっています。

スタッドレスでも氷の上では止まる距離が長くなるので、車間距離は多めにとりましょう。雪道で気をつけたいことはスタッドレスタイヤでどれくらいの雪道まで大丈夫?で紹介しています。

立ち往生した時

国土交通省の雪の対策の案内では、むやみに車を離れない、マフラーの周りが雪で埋まらないよう除雪し、窓を少し開けて換気するよう勧めています。

タイヤやチェーンをそろえ直す費用に、車検の費用まで重なると、今の車を手放すか迷う方もいるかもしれません。

その時は、下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。先に相場を知っておくと、乗り続けるかどうか判断しやすくなりますよ。

スタッドレスタイヤの規制についての知恵袋の相談

先に結論

知恵袋では、「冬用タイヤ規制の高速道路はオールシーズンでもいい?」「冬用タイヤ規制の時、ノーマルタイヤにチェーンで走れる?」「駆動輪だけスタッドレスでも構わない?」といった相談が読まれています。

よく読まれている相談を要約して、答えていきますね。

「冬用タイヤ規制の高速道路、オールシーズンではダメ?」

冬用タイヤ規制がかかった高速道路を、スタッドレスではなくオールシーズンタイヤで通れるかという相談です。

側面にスノーフレークマークがあるオールシーズンなら、冬用タイヤ規制で走れるとJAFは説明しています。ただし、NEXCO中日本は降雪の状況によっては走れないことがあるとしています。

チェーン規制の時は、オールシーズンでもチェーンが要ります。念のため、チェーンを積んでおくと安心です。

「冬用タイヤ規制の時、ノーマルタイヤにチェーンで走れる?」

冬用タイヤ規制が出ている時、夏タイヤにチェーンを付けて走ってよいのかという相談です。

走れます。

NEXCO西日本は、冬用タイヤかチェーンなどの滑り止めのどちらかを付けていれば走れると案内しています。ただし、チェーンを付ける輪は都道府県の規則で違うことがあり、一部の県は全車輪としています。

「駆動輪だけスタッドレスでも構わない?」

費用を抑えるため、駆動輪の2本だけスタッドレスにしてもよいかという相談です。

『2本だけなら安く済むし…』と考えたくなりますよね。でも、JATMAは冬用タイヤを全車輪に付けるよう案内していて、全車輪に付けないと車の動きが安定しないとしています。

NEXCO中日本の案内でも、冬用タイヤで冬用タイヤ規制の道を走るなら全車輪に付ける必要があります。2本だけでは、規制の道を走れない可能性があると考えておきましょう。

「スタッドレスとチェーンを併用したほうがいいのはどんな時?」

スタッドレスにさらにチェーンを付けたほうがよい路面の状況を知りたい、という相談です。

チェーン規制の時はもちろん、急な上り坂や氷の路面で役立ちます。JAFの登坂テストでは、氷の勾配9%の坂をスタッドレスだけでは上れず、スタッドレスにチェーンを付けると上れました。

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よくある質問

スタッドレスタイヤならチェーン規制でも通れますか?

通れません。チェーン規制の区間は、スタッドレスタイヤを付けていてもチェーンを付けていない車は通れないと国土交通省が案内しています。

冬用タイヤ規制はスタッドレスなら通れますか?

4本ともスタッドレスなら走れます。ただし、プラットホームが出るほどすり減ったタイヤは、冬用としては使わないようJATMAが案内しています。

スタッドレスタイヤの規制に違反すると罰則はありますか?

雪や凍結の道で滑り止めの措置をしない運転は、反則金の対象です。普通車(軽自動車を含む)は6千円です(2026年10月時点)。

チェーン規制はどこで行われますか?

国土交通省のページに載っている13区間で、峠などの急な上り下りがある場所です。区間は見直されることがあるので、出かける前に確かめてください。

4WDならチェーン規制でもチェーンはいりませんか?

いります。チェーン規制は4WD車も対象です。チェーンを付ける位置は車ごとに違うので、取扱説明書で確かめましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 雪の時期の規制は、冬用タイヤ規制・チェーン規制・通行止めの3つに分けて考える
  • スタッドレスで走れるのは冬用タイヤ規制まで。チェーン規制ではチェーンが要る
  • 滑り止めの決まりは都道府県ごとに違い、すり減りに条件がある県もある
  • オールシーズンはスノーフレークマークと雪の状況しだいで、チェーン規制ではチェーンが要る
  • スタッドレスでもチェーンを積み、出発前に規制情報を確かめる
スタッドレスタイヤガイド

スタッドレスタイヤガイド 編集部

スタッドレスタイヤの選び方・サイズの見方、履き替えの時期と交換の方法、寿命の見分け方、保管と処分、冬の道路の規制、タイヤの費用がかさんだ時に今の車を乗り続けるか手放すかの判断まで、公的機関とメーカーの公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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