車検のタイヤの基準|溝1.6mm・ひび割れ・はみ出しの確認

乗用車のタイヤの溝を測る手元と、車検のタイヤの基準を紹介する記事タイトル

当サイトは国土交通省・警察・JAF・日本自動車タイヤ協会(JATMA)など公的機関や団体の公開情報と、自動車・タイヤメーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。タイヤのサイズや指定空気圧、締め付けトルクは車種・年式によって異なるため、お乗りの車の取扱説明書や車体の表示で確認してください。冬用タイヤの規制やチェーン規制は道路・地域・時期で変わるため、お出かけ前に道路管理者や警察の最新情報を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

車検の案内が届いて、『タイヤの溝、これで通るのかな』と気になっていませんか。ユーザー車検を考えていると、なおさら心配になりますよね。

結論から言うと、車検のタイヤの溝の基準は「どの部分でも1.6mm以上」です。そのほかに、ひび割れなどの大きな傷、タイヤのはみ出し、タイヤが支えられる重さ(ロードインデックス)も見られます。

まずは、4本のタイヤのスリップサインが出ていないか、側面に深いひびがないかを見てみてください。この記事では、車検でタイヤのどこが見られるかと、事前に自分で確かめる方法を紹介します。

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目次

車検のタイヤの基準は「溝・傷・はみ出し・荷重」の4つ

先に結論

車検のタイヤで見られるのは、溝の深さ、著しい傷がないこと、車体からのはみ出し、ロードインデックス(荷重)の4つが中心です。空気圧が適正であることも求められます。

タイヤの車検というと、溝のことばかり気にする方が多いはずです。

実は、国の基準にはそれ以外の項目もあります。タイヤの基準は、道路運送車両の保安基準と、その細かい中身を決めた告示、検査の方法を定めた審査事務規程に書かれています。

項目基準のあらまし公的な根拠
溝の深さ接地面のどの部分でも1.6mm以上細目告示・審査事務規程7-11
傷・ひび割れ亀裂やコード層の露出など著しい破損がない審査事務規程7-11
空気圧空気圧が適正である審査事務規程7-11
ロードインデックスタイヤにかかる重さが負荷能力以下審査事務規程7-11
はみ出し車体より外側に突出していない審査事務規程7-28

審査事務規程は改正されることが多い決まりです。この記事の内容は2026年10月時点で確認したものなので、車検の直前には最新の案内も見ておきましょう。

車検の検査ではタイヤのどこを見ている?

『検査官はタイヤをどう見ているの?』と不安な方もいますよね。

審査事務規程では、溝の深さはウエア・インジケータ(いわゆるスリップサイン)で判定してもよいとされています。つまり、スリップサインが出ているかどうかは、検査でも見られるポイントなんです。

検査の機器の並びや順番は、検査場ごとに違います。どの順番で見られるかを気にするより、4本とも基準を満たしているかを先に確かめておくほうが安心ですよ。

車検の前に自分で確かめるタイヤのチェック表

ここが大事

車検で見られる項目は、自宅の駐車場でも半分以上は確かめられます。気になる所が1つでもあれば、車検の前に店で見てもらうと慌てずに済みます。

『車検に出す前に、タイヤだけでも自分で見ておきたい』という方も多いはずです。

そこで、車検で見られる項目と、自分で確かめる方法を並べてみました。

車検で見られる項目自分で確かめる方法店に相談したいサイン
溝の深さスリップサインの位置で溝の表面と段差を見るスリップサインが1か所でも表面と同じ高さ
溝の減り方内側・外側・真ん中を見比べる片側だけ極端に減っている
傷・ひび割れ側面と接地面をぐるりと見る深いひび・中の糸(コード)が見える
こぶ・変形側面を手でなでるふくらみや凹みがある
空気圧ドア付近の表示とエアゲージで比べる1か月で目に見えて減る
はみ出し真上からタイヤとフェンダーの位置を見るタイヤがフェンダーより外に出ている
サイズとLI側面の表記と車の指定サイズを比べる指定と違うサイズを付けている

ここで見つかった項目が、そのまま車検で指摘されやすい所です。

特に、溝の減り方が片側だけ違う場合は、タイヤだけでなく足回りの点検も合わせて店で見てもらうのがおすすめです。

車検でタイヤが見られる項目と自分で確かめる方法を並べたチェック表の図解
車検の1〜2週間前にやっておきたいこと
  • 4本すべてのスリップサインを1か所ずつ見る
  • 側面のひびや傷を、明るい場所で確かめる
  • 空気圧をエアゲージで測り、指定の空気圧に合わせる
  • 付けているタイヤのサイズとLIをメモする
  • 気になる所があれば、店か整備工場に相談する

車検のタイヤの溝の基準|1.6mmはどこで測る?

先に結論

車検のタイヤの溝は、接地面の全幅にわたる溝の「いずれの部分においても」1.6mm以上必要です。1か所でもスリップサインが出ていれば、基準を下回っていると考えてください。

『真ん中は残っているのに、外側だけ減っている』という時、車検ではどうなるのか気になりますよね。

細目告示と審査事務規程では、滑り止めの溝は、接地部の全幅にわたって、どの部分でも1.6mm以上の深さが必要とされています。真ん中の深さだけを測るわけではないんです。

溝の深さに含まれない部分

溝の深さを見る時、測る場所から外される部分があります。

審査事務規程では、サイピング(細かい切れ込み)、プラットフォーム、ウエア・インジケータの部分は、溝の深さの対象から除かれています。段差の上ではなく、溝そのものの深さで見るということですね。

部分何のための部分か車検の溝の深さに含まれるか
主な溝水や雪を逃がす溝含まれる(ここで1.6mm以上)
サイピング細かい切れ込み含まれない
プラットフォーム冬用としての使用限度の目印含まれない
ウエア・インジケータ1.6mmを示す目印含まれない(判定には使える)

スリップサインの見方

スリップサインは、溝の底に少し盛り上がって作られた目印です。

タイヤの側面に位置を示すマークがあり、その延長線上の溝の中にあります。ここが周りのゴムと同じ高さまで減っていたら、残りの溝は1.6mmです。

スリップサインの確かめ方
  1. 平らな場所に止めて、ハンドルを切ってタイヤを見やすくする
  2. タイヤの側面にあるスリップサインの位置を示すマークを探す
  3. マークの延長線上の溝の中にある段差を見つける
  4. 段差が周りのゴムの表面と同じ高さになっていないか確かめる
  5. 1本につき数か所、4本すべてで同じように見る

スリップサインのくわしい見方は、スリップサインとはで紹介しています。

「3mmあるけど次の車検まで持つ?」への答え方

車検で「残り3mmくらいですね」と言われて、迷う方も多いですよね。

1.6mmを下回らなければ車検の基準は満たします。ただ、次の車検までの2年で何mm減るかは、走る距離や道、運転のしかたで大きく変わるので、一概には言えません。

JAFは、タイヤ交換の目安として、使い始めてから4〜5年、走行約30,000km、残り溝4mm以下を挙げています。車検の基準とは別の「安全に使える目安」として見ておくと判断しやすいですよ。

よくある失敗

車検の当日だけ通ればいいと考えて、ぎりぎりの溝のまま雨の高速道路を走り続けてしまうことです。溝が浅いタイヤは濡れた路面で止まりにくくなります。車検に通ることと、安心して走れることは分けて考えましょう。

スタッドレスタイヤで車検を受ける時

冬の時期にスタッドレスを履いたまま車検を受けることもありますよね。

スタッドレスでも、車検の溝の基準は同じ1.6mmです。プラットフォームは溝の深さの対象から除かれるので、プラットフォームが出ていても、溝が1.6mm以上あれば車検の基準は満たします。

ただ、JATMAの基準では、残り溝が新品時の50%未満になった冬用タイヤは、冬用としては使わないこととされています。車検に通っても、雪道で使えるとは限らないんです。

溝の限度の考え方は、タイヤの溝は何ミリで交換?でくわしく紹介しています。

補足

JAFによると、溝が1.6mm未満のタイヤで公道を走ると、普通車の場合で違反点数2点・反則金9,000円の対象になるとされています。車検の時だけでなく、ふだんから守る基準です。

ひび割れ・はみ出し・サイズとLIの確認

先に結論

溝が十分でも、コードに届く深い傷、車体からのはみ出し、荷重に足りないタイヤでは車検の基準を満たしません。サイズを変えたことがある車は特に確かめておきましょう。

ひび割れはどこまで大丈夫?

古いタイヤの側面に、細かいひびが入っていることがありますよね。

審査事務規程では、亀裂やコード層の露出など「著しい破損」がないことが求められます。細かいひびが1本あるだけで、すぐに不合格というわけではありません。

JATMAは、ひび割れの程度をレベル1〜5に分け、ひびがタイヤ内部のコードに達していなければ使い続けることはできるとしています。一方で、コードに達している場合は交換が必要です。

ひびの状態JATMAの考え方車検の前にすること
表面だけの細かいひび使い続けられる次の点検で広がっていないか見る
ひびが目立ち、深くなってきた使えるが経過観察店で深さを見てもらう
ひびがコードに届いている交換が必要車検の前に交換する

ひびがどこまで深いかは、見た目だけでは分かりにくいこともあります。迷ったら店で点検してもらいましょう。

ひび割れの見分け方は、タイヤのひび割れはどこまで大丈夫?でくわしく紹介しています。

車検のタイヤのはみ出し

ホイールやタイヤを替えた車で気になるのが、はみ出しですよね。

審査事務規程では、タイヤやホイールなどの回転する部分が、すぐ上の車体(フェンダーなど)より外側に突出していないことが求められます。見る範囲は、車軸の中心から前方30度・後方50度の間です。

乗用車で、その範囲の一番外側がタイヤになる部分は、突出量が10mm未満なら突出していないとみなされます(現行基準)。ホイールやナットがはみ出している場合は、この扱いになりません。

はみ出しの確かめ方
  • 車をまっすぐ止め、ハンドルをまっすぐにする
  • フェンダーの一番外側から、ひもや定規を真下に下ろす
  • タイヤやホイールがそれより外に出ていないか見る
  • ハンドルを左右いっぱいに切り、タイヤが車体に当たらないかも見る

サイズとロードインデックス(LI)

タイヤを替えた時に見落としやすいのが、ロードインデックスです。

審査事務規程では、タイヤにかかる重さが、タイヤの負荷能力以下であることが求められています。負荷能力は、タイヤの横に書かれたロードインデックスで決まります。

例えば、JATMAの表ではロードインデックス91は615kg、80は450kgです。指定より小さいLIのタイヤを付けると、基準を満たさないことがあります。

LIの見方は、速度記号とロードインデックスでくわしく紹介しています。

補足

新しい年式の車には、タイヤ空気圧監視装置(TPMS)が義務の対象になっているものがあります。ホイールを替える時は、センサーの付け替えができるか店に聞いておくと安心です。

車検のタイヤでよくある相談

ネットの質問サイトでよく見かける相談を、3つ取り上げてみます。

「スリップサインで1mmほど。ユーザー車検に通る?」

ユーザー車検を控えていて、スリップサインのあたりで残り1mmほど、という相談です。

基準はどの部分でも1.6mm以上なので、1mmでは基準を下回っています。通るかどうかを試すより、車検の前に交換しておくのが近道です。

溝が1.6mmを下回ったタイヤで公道を走ること自体も違反の対象になるので、車検の日まで待たずに交換を考えてみてください。

「タイヤの溝は真ん中と外側、どこを測るの?」

検査でタイヤの溝のどこを測っているのか、という相談です。

細目告示と審査事務規程では、接地部の全幅にわたる溝の「いずれの部分においても」1.6mm以上とされています。真ん中だけ、外側だけ、ではなく、どこか1か所でも下回っていればいけない、と考えておきましょう。

外側だけが早く減っている時は、空気圧の不足や足回りのずれが関係していることもあります。タイヤの交換と一緒に、原因も店で見てもらうと安心です。

「ぎりぎり通るけど交換しますか、と聞かれた」

車検の時に、店から「溝は通りますがぎりぎりです。交換しますか?」と聞かれて迷った、という相談です。

ここは、次の車検までの2年間に、どれくらい走るかで考えるのがおすすめです。

「次の車検まで、溝はどれくらい持ちそうですか?」
「今の減り方だと、来年の今ごろには1.6mmに近づきそうですね」

こんなふうに、具体的な時期の見通しを聞いてみてください。その場で決めずに、見積もりを持ち帰って考えてもかまいません。

車検でタイヤが通らなかった時と、スペアタイヤの扱い

先に結論

タイヤが原因で車検に通らなかった時は、基準を満たすタイヤに替えてから、もう一度検査を受けます。スペアタイヤは、搭載そのものを義務づける規定は確認できませんでした。

車検でタイヤが通らなかった時の流れ

『ユーザー車検でタイヤを指摘されて通らなかった』という声もよく見かけます。

慌てず、指摘された内容を確かめるところから始めましょう。

通らなかった時の動き方
  1. 指摘された項目(溝・傷・はみ出し・LIなど)をメモする
  2. 何本のタイヤが基準を満たしていないかを確かめる
  3. 店か整備工場で、基準を満たすタイヤへの交換を相談する
  4. 交換したら、もう一度検査を受ける

1本だけ基準を満たさない時でも、残りのタイヤとの減り方の差は確かめておきたいところです。4本の状態がそろっているほうが、車は安定して走りやすくなります。

再検査の受け方や期限は、検査を受けた窓口で案内されるので、その場で確かめておきましょう。

車検とスペアタイヤ

車検の時にスペアタイヤを積んでいないといけないのか、迷う方も多いですよね。

保安基準・細目告示・審査事務規程の本文では、スペアタイヤやパンク修理キットの搭載を義務づける規定は確認できませんでした。最近は、スペアタイヤの代わりにパンク応急修理キットを積んでいる車も多いです。

一方で、応急用スペアタイヤを備えている場合は、国の基準(協定規則第64号)に適合するものであることが求められています。

スペアタイヤの気になる所公的に言えること
積んでいないと車検に通らない?搭載を義務づける規定は確認できなかった
古いスペアはどうする?JATMAは製造後10年のタイヤはスペアも含め交換を推奨
空気圧は?スペアも最低1か月に1度点検(JATMA)
応急用タイヤの空気圧Tタイプ応急用は420kPa(JATMA)

スペアタイヤは、いざという時に空気が抜けていて使えないことも。車検のついでに空気圧も見てもらいましょう。

車検とタイヤの交換が重なったら、乗り換えも比べてみる

車検の費用とタイヤの交換が重なると、出費は大きくなりますよね。乗り続けるか乗り換えるかを、今の車の価値と比べて考える機会にしてもいいんです。

『車検に加えて、タイヤ4本の交換まで…』と、ため息が出る方もいるはずです。

車検と同じ年にタイヤ代がかかる時は、今の車にあと何年乗るつもりかを一度考えてみてください。

今の状況考え方の例
まだ何年も乗るつもりタイヤを替えて車検を受ける
次の車検の前に乗り換えそうタイヤの交換の時期と乗り換えの時期を合わせて考える
修理や車検の費用がかさんでいる今の車を売って乗り換えることも比べてみる

今の車を手放すなら、下取りに出すだけでなく、買取店に売る方法もあります。先に今の車の相場を知っておくと、車検とタイヤにかける費用と比べやすくなりますよ。

車検と買い替えの考え方は、車検とタイヤ交換が重なった時の考え方でくわしく紹介しています。

車検とタイヤの交換が重なった時に乗り続けるか乗り換えるかを考える手順の図解

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

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よくある質問

車検のタイヤの溝は何ミリ必要ですか?

接地部の全幅にわたる溝の、どの部分でも1.6mm以上が必要です。スリップサインが1か所でも出ていれば、基準を下回っていると考えてください。

スタッドレスタイヤのままでも車検は受けられますか?

受けられます。溝の基準は夏タイヤと同じ1.6mmで、プラットフォームは溝の深さの対象から除かれます。ただし、新品時の50%未満まで減った冬用タイヤは、冬用としては使わないことがJATMAの基準です。

車検でタイヤのはみ出しは何ミリまで大丈夫ですか?

乗用車で、一番外側がタイヤになる部分は、突出量が10mm未満なら突出していないとみなされます(現行基準)。ホイールやナットのはみ出しはこの扱いになりません。

車検にスペアタイヤは必要ですか?

保安基準などの本文では、スペアタイヤの搭載を義務づける規定は確認できませんでした。積んでいる場合は、空気圧や製造からの年数も確かめておきましょう。

タイヤのひび割れで車検に通らないことはありますか?

亀裂やコード層の露出など、著しい破損があると基準を満たしません。ひびがコードに届いているかどうかが目安なので、迷ったら店で点検してもらいましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 車検のタイヤは、溝・傷・はみ出し・ロードインデックスと空気圧が見られる
  • 溝はどの部分でも1.6mm以上で、スリップサインで判定してもよい
  • スタッドレスも車検の溝の基準は同じだが、冬用としての限度は別にある
  • はみ出しは乗用車のタイヤ部分なら10mm未満の扱いがある
  • 車検とタイヤの交換が重なったら、今の車の価値と比べて考えるのも一つの方法
スタッドレスタイヤガイド

スタッドレスタイヤガイド 編集部

スタッドレスタイヤの選び方・サイズの見方、履き替えの時期と交換の方法、寿命の見分け方、保管と処分、冬の道路の規制、タイヤの費用がかさんだ時に今の車を乗り続けるか手放すかの判断まで、公的機関とメーカーの公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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